お客様と接する仕事をしたことがある人は、多かれ少なかれクレームを経験したことがあるのではないでしょうか。激怒している相手を前にパニックに陥ってしまったり、逃げ出したくなったりした人も多いかと思います。それではこうしたクレームを受けたとき、どのように対応したら良いのでしょうか。この研修では、クレームを受けた場合の対応方法について学んでいただきます。
これまでに経験したクレームを振り返り、クレーム対応の難しさを実感した上で、クレームに対応する上で必要な要素を学んでいただきます。まずはお客様の気持ちを想像・共感し、気持ちを込めてお詫びをし、お客様の主張を理解することが重要です。そしてその上で、原因と今後の対応について伝えるといった対応が必要になります。研修ではロールプレイングを行うことで、方法論を知るのみではなく、実践できるようになっていただきます。[目安:6~7時間]
Ⅰ.自分のクレーム対応を振り返る
まずは自分自身が体験したクレームを振り返ることで、クレーム対応の難しさを再認識していただきます。それによって、クレーム対応を自分事として捉えていただきます。
Ⅱ.お客様の気持ちを想像・共感する
クレームを受けると、ついつい言い返してしまったり、平謝りをしてしまったりする人がいます。しかし重要なことは、お客様の気持ちを想像し、共感することです。お客様にとっては、怒りの気持ちが生じるまでの過程で、必ず何かしら我慢ができない状況があったはずです。それが何であるかを理解できないことには、相手の怒りの気持ちを抑えることはできません。ここではクレーム対応を行う上で最も重要な、気持ちを想像し、共感するということを学んでいただきます。
Ⅲ.気持ちを込めてお詫びをする
クレーム対応を行うにあたって、まずはお詫びをすることが大切です。しかしこの場合、気持ちが込もっていなければ、なかなか相手には伝わりません。そして言葉選びを間違えると、余計に相手をヒートアップさせてしまう恐れもあります。ここでは最初のお詫びについて、どのような言い方が良いか、どのような言葉にすべきかを学んでいただきます。
Ⅳ.お客様の主張を理解する
お詫びをした上で、お客様の主張をしっかりと聞くことも重要です。ちゃんと話を聴いているということが相手に伝わらないと、怒りの感情を増長させる恐れがあります。つまり聴いているということをしっかりと示す必要があるのです。ここではそんな話の聴き方と共に、不明点についてどのように確認をしていくかといった、相手の主張を正確に理解するためのポイントについて学んでいただきます。
Ⅴ.原因と今後の対応を伝える
話をしっかりと聴いた後は、なぜこのような事態になってしまったのか、その原因を伝える必要があります。そしてその上で、今後自社としてどのような対応をするかを説明します。この際、言い訳に聞こえるような説明になってしまったり、一切の対応ができないという回答になってしまったりすることにより、クレームがより大きくなる場合があります。ここではそうした事態を防ぐためにどうすべきかも学んでいただきます。
Ⅵ.クレームがエスカレートした場合の対応
どんなにしっかりと対応しても、クレームがおさまらず、エスカレートしてしまう場合もあります。そうした際にはどのような選択肢があるかを知っていただきます。
Ⅶ.クレーム対応徹底演習
クレーム対応は、やり方を知っただけではできるようにはなりません。実践することで、徐々にスキルが向上していきます。そのため研修の最後には、社員役とお客様役に分かれて、クレーム対応の練習を繰り返し行っていただきます。
Ⅰ.自分のクレーム対応を振り返る
-自分が経験したクレームの共有-[ディスカッション]
Ⅱ.お客様の気持ちを想像・共感する
1.お客様の立場になって考える
-怒っているお客様の気持ちを想像する-[ディスカッション]
2.お客様の気持ち
・要求を通したい ・謝罪してほしい ・理解されたい
3.お客様の気持ちに共感する努力をする
Ⅲ.気持ちを込めてお詫びをする
1.第一声でお詫びをする
・感情を込める ・低めの声を出す
2.自分に非がないと思ってもお詫びする
-第一声のお詫びの言葉を考える-[個人ワーク/共有]
Ⅳ.お客様の主張を理解する
1.話を聴く ・話を遮らない ・相槌を打つ ・言い訳しない
2.話を聴きながら頭の中で整理する
3.不明点を質問する ・低姿勢で ・言葉選びに注意
-お客様のクレームを社員がひたすら聴く-[ペアワーク]
Ⅴ.原因と今後の対応を伝える
1.お客様の状況、気持ちを理解・共感していることを示す
2.原因を伝える
・言い訳にならないように ・自社に責任がある点を伝える
3.今後の対応を伝える
・すぐに対応できる内容は具体的に
・すぐに対応できないことでも「今後」に繋げる
-原因と今後の対応を伝える-[ペアワーク]
4.お詫びの言葉で締める
Ⅵ.クレームがエスカレートした場合の対応
1.上司に代わる
2.対応者を一人にさせない
3.警察を呼ぶ
Ⅶ.クレーム対応徹底演習
-社員役とお客様に分かれて、クレーム対応を行う-[ロールプレイング]
テーマ例:満席で断られて怒り出したお客様への対応
※テーマは、貴社でよくある事例を使って行います。
・クレーム対応について具体的な文言や態度などを学ぶことができた。いつも同じ言葉しかつかえなかったため、レパートリーを増やして適切な対応ができるようにしていきたい。クレームを言う人の気持ちを理解してお礼や話を傾聴する姿勢が重要だと学んだ。
・クレーム対応は業務上避けてては通れないことなので、どういう過程を経て対処していけばよいかを学ぶことができた。演習を通して自分だったら考えつかないような言い回しや言葉遣いを知ることができ、今後活用していきたいと思った。むやみやたらに謝るのではなく何に対しての謝罪なのかを意識しようと思った。
・相手の気持ちの理解、会話の仕方、謝罪のタイミングなど適切な対応を学ぶことができた。また、謝罪時の言葉のレパートリーを増やすことができ、今後よりよい対応ができると自信になりました。
・実際に現場で使える言い回しについて学ぶことができよかった。クレームをする方の状況などに思いを巡らせることで、これからの対応に活かしていけると感じた。怖がりながら対応するのではなく、冷静に堂々とした姿勢で向き合うことが大事だと知ることができた。
・ワークが多く実践的な研修で楽しく取り組むことができました。クレームの導入部で適切な対応を取ることの大切さを学びました。
・クレーム対応をする際は謝罪が第一でひたすら謝るべきであるという考えだったが、相手の気持ちを理解し傾聴することも大切であると知ることができました。
・グループで意見を交換したり、クレーム対応の実演をしたり、とても身になる経験ができました。言い回しや謝罪の言葉をたくさん身につけるために、周囲の人の良い言い回しを参考にしていきたいと思った。
・この研修を通して、言葉遣いや動作などでお客様への印象が変わることを痛感しました。
【法人向け研修】
お客様に満足していただけるような接遇について学ぶ研修です。
コミュニケーションの基本を学ぶ研修です。質問するスキル、話を聴くスキル、話をするスキルの3つを習得します。
【コンサルティング】
接遇・クレーム対応スキル診断サービス
接遇スキル、クレーム対応スキルを診断するサービスです。サービス業の企業で接客をされる方を対象としています。
ロールプレイングを行う時間もあるため、対面型を推奨しておりますが、オンラインでも対応が可能です。オンライン研修の場合には、Zoomのブレイクアウト機能を使い、ペアワークやグループワークを行います。詳細はオンライン研修の方法をご参照ください。
企業様に合わせてカスタマイズして実施することも可能です。お気軽にお問合せください。