コンプライアンスが叫ばれる昨今、企業は法令を守ることはもちろん社会的な倫理やマナーなどを遵守することが求められ、そこから逸脱してしまった場合には厳しく罰せられるようになりました。コンプライアンス違反という概念が生まれ、より多くのリスクにさらされるようになったのです。このリスクに対して適切に備えるための、リスクマネジメントがより一層重要になってきました。
この研修では、仕事の中に潜むリスクを洗い出し、そのリスクが発生しないようにするにはどうしたらよいのか、また発生した場合にはどのような対応をとるべきかといった「リスク管理」の方法を学んでいただきます。
仕事をする上では、様々なリスクが発生します。こうしたリスクについては、日ごろから洗い出しをしておくことが重要です。その上で発生しないためにはどうしたら良いか、また発生した場合にはどのように対応するかを考えておくことが重要です。この研修では、そうしたリスク管理をどのように行うかを学んでいただきます。[目安:6~7時間]
Ⅰ.リスク管理の重要性
組織には予期せぬさまざまな出来事が発生します。研修の冒頭では、事例を読み何が問題だったのか、原因を考えていただくワークを行います。リスクは日々の業務の中にも潜んでいます。このワークを通して、リスク管理の重要性を再認識していただきます。
Ⅱ.リスクを洗い出す
リスクを管理するうえで、自分の身の回りや職場にはどのようなリスクが潜んでいるのかを洗い出すことが不可欠です。ここでは「人」「物」「お金」といったリスクを洗い出すための視点を学び、実際に自分の業務上のリスクを一つ一つ洗い出すワークを行います。
Ⅲ.リスクの優先順位をつける
洗い出したリスクの全てに、対策を講じることは現実的ではありません。優先順位をつけて、対応していくことが重要です。ここでは「影響度」と「発生可能性」の2軸に当てはめて優先順位を決めるという演習を行い、優先順位の付け方を習得していただきます。
Ⅳ.未然防止策を考える
優先順位の高いリスクについては、未然に防ぐという観点で対策をとる必要があります。発生する要因は何かを明確にすると、未然防止策を考えやすくなります。ルール策定やシステムの導入、コミュニケーションといった防止策の視点を学び、洗い出したリスクの防止策を実際に考えていただきます。
Ⅴ.発生時対策を考える
もしも発生してしまった場合を想定して、発生時の対策も事前に考慮しておくことが重要です。発生時の対応として、初期対応と、発生事象から回復させるための対応の二つがあります。いずれも「誰が」「いつまでに」行うのかを明確にし、具体的な対応策を決めることが大切です。優先順位の高いリスクについて対策を考えるグループワークを行い、発生時対策を策定する方法を学んでいただきます。
Ⅵ.トラブルに対応する
実際に問題が起きてしまった場合は、トラブル対応が最優先事項です。部下のトラブルは上司の責任と考え、一刻も早く対応に乗り出すという姿勢が大切です。初動や、上司への報告、関係各所への報連相といった対応の重要性を学び、トラブル発生時に行うことをグループで話し合っていただきます。
Ⅶ.リスク管理総合演習
この研修の総括として、職場におけるリスクの洗い出しとその対策を考える、リスク管理総合演習を行います。ここで学んだことを振り返りながら、対策を策定していただきます。
Ⅷ.現場で実践すること
研修は受けるだけでなく、学んだことを実務に活かしていくことが大切です。ここでの成果をどのように実践していくのかを、研修の最後に考えていただきます。
Ⅰ.リスク管理の重要性
-事例を読みトラブルの原因を考える-[ディスカッション]
1.リスクとは
2.なぜリスク管理が必要か
Ⅱ.リスクを洗い出す
1.リスクの種類
・人(従業員・利用者)・物(商品・備品)・お⾦(費用)
・情報(個人情報)・システム(組織内のシステム)
2.リスクを洗い出す
-事例を読んでリスクを洗い出す-[グループワーク]
Ⅲ.リスクの優先順位をつける
1.リスクの重大性(発⽣した際の影響の大きさ)
2.リスクの可能性(発⽣する可能性)
3.優先順位をつける
-2軸で優先順位を考える-[グループワーク]
Ⅳ.未然防止策を考える
1.リスクを未然に防ぐ
2.未然防止策の視点
・ルールの策定・コミュニケーション・システム・設備
3.具体的な対策を考える
・誰が・何を・いつまでに-リスクに対する未然防止策を考える-[グループワーク]
Ⅴ.発生時対策を考える
1.発⽣した場合の対策を考えておく
2.具体的な対策を考える
・誰が・何を・いつまでに-リスクが発⽣した際の対策を考える-[グループワーク]
Ⅵ.トラブルに対応する
1.トラブル対応は最優先事項
2.部下のトラブルは上司の責任
3.初動が重要
4.上司への報告
5.関係者への報連相
-トラブル発⽣時に⾏うことの共有-[ディスカッション]
Ⅶ.リスク管理総合演習
-職場におけるリスクを洗い出し対策を考える-[個人ワーク/発表]
Ⅷ.現場で実践すること
-現場でどう活用するかを考える-[個人ワーク/発表]
・どうすればリスクをマネジメントできるのかを、自分なりに考え、また班の人と意見交換する中で深く考えることができ、とても良い経験になりました。今後、現在の職場で実践していきたいと考えています。
・リスクを発生させないためには、未然の防止策や発生した際の対策を講じておく必要があり、今後、職場で話し合いながらリスクを減らしていきたいと思います。日ごろからニュース等に関心を持ち、同じようなことが発生した場合にどんなリスクがあり、どのように対応していくかを考えていく必要があると感じました。
・リスクマネジメントを適切に行うことによって、組織の信用を保つことができることがわかりました。また、不正が発生した場合の対応の重要性についても学びました。
・経験談や過去の事例を交えた話をしていただき、非常に有意義な研修でした。大小様々なリスクがある中で、一つ一つの原因や対策を職場内で話し合うことで、トラブルを回避していきたいと考えています。
・日ごろの業務についてどんなリスクがあるのかを見つめ直すきっかけになりました。また、他の自治体にもアンテナを広げ、リスクについて職場内で一緒に考えていきたいと思います。
・リスクマネジメントと言っても、職種や業種によって発生可能性や影響度に差があることがわかり、非常に勉強になりました。また、班でのディスカッションもあり、最後まで集中力が途切れることなく研修を受講することができました。
・多様化するリスクへの想像力が重要であることがよくわかりました。リスク防止策についても、どうすればリスクを軽減できるかを想像し、発想力を所属内で集めて策定することで、より効果的にリスクを軽減できると理解できました。
・普段から考えている業務上のリスクを、自分だけでなく課全員で共有することが大切であることを学びました。また、一つ一つの業務に対して真剣に取り組むことが重要であることにも気づかされました。怠けていればリスクは発生し、真面目に向き合えばリスクを見つけることができるため、常にリスクはついてくるものと認識し、業務に取り組んでいこうと思います。
・リスクマネジメントについて考えながら職務に当たっているつもりでしたが、マニュアルの見直しや情報の共有、検証など、もっと考えるべきことが多いことを改めて感じました。具体的な対策を取っていないと、結局同じことを繰り返してしまうことが実際に起こっているので、この研修で学んだことをしっかりと生かしていきたいと思います。
・既存のルールを改めて軽視せずに見直すことが重要だと感じました。職場においても、新しいリスクマネジメントマニュアルを策定する必要があることに気づかされました。
・リスクについてどのように向き合っていくか、未然に防ぐために、また、起きてしまった場合でも最小限の影響で対処するためにはどうすれば良いか、その視点の持ち方について具体的に学ぶことができました。日々、リスクを起こしてはいけないというストレスの中で業務を行っていますが、話しやすい雰囲気の良い職場環境が大切であり、そのような職場でありたいと感じました。
・どうすればリスクを管理できるのか、グループで意見交換をする中で深く考えることができ、とても良い経験になった。今後職場で実践していきたい。
・内容がわかりやすく、すぐに職場で活かせる知識を学べる研修だと思った。
・自分の業務に落とし込んで考えることで、より具体的にリスク管理をとらえられた。リスクが起きたときに、どうするかまで考えておく必要性を感じました。
・日ごろの業務について、どのようなリスクが潜んでいるのかを見つめ直すきっかけになった。職場内でリスクについて一緒に考えていきたいと思った。
・非常にわかりやすい内容でした。リスクへの感度を高め、具体化することを習慣にしていきたいです。
・手を動かす、話をするといった機会があり、飽きることなく充実した研修でした。
【法人向け研修】
管理職、マネ-ジャー層に求められるマネジメント研修です。
コンプライアンスの重要性を理解し、遵守するため取り組みについて考えていただく研修です。
ミスの重大性について理解し、ミスを防止するための方法を学んでいただく研修です。
企業様に合わせてカスタマイズして実施することも可能です。お気軽にお問合せください。